間合いの良さ ーコレクション考察ー

大阪府は、大阪府20世紀美術コレクションとして、20世紀後半に生まれた美術作品を中心に、約7,900点におよぶ国内外の様々な作品を収蔵し、多くの方々に鑑賞いただいています。

2019年1月、大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]では、大阪を拠点に活動する現代美術作家Yukawa-Nakayasuを招いて、収蔵作品の活用と展示の可能性を探る「間合いの良さ―コレクション考察―」展を開催します。

Yukawa-Nakayasuは歴史や習俗や習慣をもとに、私たちの社会や身体、日常に内在している人間の営みを視覚化する作品を国内外で発表し、近年大きな注目を集めています。本展では、Yukawa-Nakayasuの作品と彼が選んだ収蔵作品を共に配置することで、収蔵作品の新たな一面をご覧いただきます。
ここに言う「間合い」とは、展示空間における「作品と作品の間合い」や、「鑑賞者と作品の間合い」、また「展覧会と鑑賞者の間合い」など、あらゆるモノとモノの間に存在する「間合い」を指しています。

今回の展覧会では、Yukawa-Nakayasuの視点から大阪府の収蔵作品全体を見渡して、個々の収蔵作品をかたちづくる造形や文脈を考察し、Yukawa-Nakayasu自らの作品との間に生じる「間合い」を基点に、Yukawa-Nakayasu自らが作品を選び展示します。作品と作品、作品と鑑賞者、収蔵作家とそれを選んだYukawa-Nakayasu。鑑賞者はあらゆるものに生じる「間合い」を感じとることで鑑賞者自身も「間合い」の主体となり、鑑賞行為そのものを自らに問いかけることになるでしょう。

大阪府20世紀美術コレクションに全く新しい光を照らし出す本展で、大阪府の収蔵作品の新たな魅力に触れていただければ幸いです。

◯ 間合いの良さ ーコレクション考察ー チラシ

◯ 展覧会概要会 期|2019年1月11日(金)ー 1月27日(日) 月曜休館
時 間|11:00ー19:00
入場料|無料
会 場|大阪府立江之子島文化芸術創造センター1F room4
主 催|大阪府立江之子島文化芸術創造センター

担当学芸員:河崎由香子(enoco企画部門)

 

◯ 関連イベント|ギャラリートーク
Yukawa-Nakayasuと中塚宏行(大阪府文化課研究員)が本展の「間合い」について語ります。
日 時|2019年1月19日(土)14:00ー15:00
参加料|無料 *事前申し込み不要
会 場|大阪府立江之子島文化芸術創造センター1F room4

◯ Yukawa-Nakayasu
2012年大阪を拠点に活動開始。近年では2018年にThe 12th Arte Laguna Prize 大賞受賞(アルセナーレ,ヴェネチア)、2017年に『Falls from the skies』(コペンハーゲン, Nikolaj Kunsthal)など。2015年度にはenoco[study?]#3入選アーティストとしてenocoにて個展開催。
http://yukawanakayasu.net/

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