大阪府は、大阪府20世紀美術コレクションとして、20世紀後半に生まれた美術作品を中心に、約7,900点におよぶ国内外の様々な作品を所蔵し、多くの方々に鑑賞いただいています。
大阪府立江之子島文化芸術創造センターでは、写真家として数多くの作品を残した岩宮武二(1920-89)の生誕100年を記念して、2020年11月に「岩宮武二のまなざし」を開催します。
1920年に鳥取県米子市に生まれた岩宮武二は、1940年に安井仲治や上田備山らが活動する「丹平写真倶楽部」に入会、1951年には瑛九が創立した「デモクラート美術家協会」に参加し、戦前の振興写真やシュルレアリスムの影響を受けた前衛的な写真作品を発表します。戦後は、大阪を拠点に国内外の数多くの土地を撮影で訪れ、主な作品発表の場を写真雑誌や写真集に移して精力的に活動するとともに、後進を育成する指導者としても活躍しました。また、交友関係が広く、近年国内外で評価が高まる写真家や関西美術界の人々との親交があり、書家や画家と一緒に展覧会を開催。岩宮の旺盛な創作力は写真に留まらず、俳句や水墨画、シルクスクリーンなどの平面から陶芸といった立体作品に至るまで、その作品の技法は多岐にわたります。
本展では、岩宮武二の「まなざし」をキーワードに、大阪府が所蔵する約700点の岩宮作品の中から、代表作である写真集『佐渡』を中心に、初期の作品、アルフォトやシルクスクリーンなどの実験的な作品、また同時代の人々と岩宮との関係性が垣間みられる作品や資料もご紹介します。好奇心とチャレンジ精神を持って被写体や新しい表現に真摯に対峙する岩宮のまなざしに着目することで、表現者としての活動を概観するとともに、これまであまり焦点を当てることがなかった岩宮武二の人物像にせまります。
今回の展覧会を通じて、大阪府の幅広いコレクションの魅力に触れていただくとともに、写真家・岩宮武二の幅広い作家活動の変遷を辿るなかで、作家活動の再考や再評価の機会になれば幸いです。
なお、本展との連動企画として、ブルームギャラリーでも大阪府20世紀美術コレクションの中から岩宮武二の『佐渡』シリーズを展示いたします。
大阪府20世紀美術コレクション 岩宮武二のまなざし
展覧会概要
会 期|2020年11月7日(土)ー 11月27日(金) 月曜休館
時 間|11:00ー19:00
入場料|無料
会 場|大阪府立江之子島文化芸術創造センター1F room4
主 催|大阪府立江之子島文化芸術創造センター
協 力|ブルームギャラリー(BLOOM GALLERY) / 株式会社リアル・フォトグラフィ 近藤宏樹
担当学芸員:河崎由香子(enoco企画部門)
[新型コロナウイルス感染症対策について]
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