くりかえしとつみかさね2 大阪府20世紀美術コレクションと現代作家たち

 

大阪府は、20世紀後半に制作された作品を中心に、約7,900点におよぶ国内外の様々な美術作品を「大阪府20世紀美術コレクション」として所蔵しています。大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]では、このコレクションの魅力をより多くの人々に知っていただくため、年に数回企画展を開催しています。

昨年開催した展覧会「くりかえしとつみかさね」は大阪府20世紀美術コレクションのなかから作家の行為や思考の痕跡が目に見える作品をピックアップして紹介するものでした。集めることやつみ重ねること、繰り返しの行為などは、人間が根源的にもつ創作のよろこびのあらわれであるとも言えます。本展では大阪府20世紀美術コレクション作品に加え、大阪府委託事業capaciousの協力のもと、大阪府下で活動する5人の現代作家の作品をあわせて展示いたします。

アメリカの作家であり環境活動家、海洋学者でもあるレイチェル・カーソン(1907〜1964)は、晩年に出版を企画していた短編「センス・オブ・ワンダー」の中で、自然のなかで未知のものと出会ったときのよろこびや、生命の不思議を感じて驚嘆する感性を「センス・オブ・ワンダー(=不思議を感じ取る感性)」という言葉であらわしました。人間の営みとしての創造行為や表現活動のなかにも、わたしたちの「センス・オブ・ワンダー」を刺激する作品は多く見られます。本展がこの感性を取り戻し、人間の不思議な表現行為に光をあてるひとつの試みとなれば幸いです。

 

開催概要

会期:

2024年9月13日(金)〜10月19日(土)※月曜休館

10:00〜18:00

 

会場:大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]4Fルーム1

 

入場料:無料

 

主催:

文化庁(令和6年度 障害者等による文化芸術活動推進事業)

大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]

 

協力:

capacious(大阪府委託事業)、YELLOW、西淡路希望の家、ワークセンターとよなか、アトリエみつしま、大阪教育大学附属特別支援学校、京都芸術大学アート・コミュニケーション研究センター(ACOP)、社会福祉法人堺市社会福祉事業団、大阪府福祉部障がい福祉室自立支援課

 

出展作家:

穴瀬生司、黒田勝利、中根恭子、平野喜靖、前田泰宏

大阪府20世紀美術コレクション作家:奥田善巳、伊藤継郎、上前智祐、田中二三子 ほか

 

 

関連イベント

 

講演会&トークセッション

講演会「障がいのある人の作品 その評価をめぐって」
講師:服部正(甲南大学教授)

 

トークセッション
テーマ:「創作の現場と展覧会との間で」
服部正 × 金武啓子(西淡路希望の家)× 宮本典子(capacious)

 

日時:2024年9月21日(土)13:30〜(15:00終了予定)

会場:4F ルーム1

参加費:無料(要事前申込)

 


 

ぎゅぎゅっと対話鑑賞 @enoco

障がいのある方もない方も。京都の「アトリエみつしま」スタッフの方と一緒に、展覧会場で展示作品をともに見る・知る・感じる経験をしてみませんか?

 

日時:

2024年

9月14日(土)13:30〜15:30 定員:10名
10月6日(日)13:30〜15:30 定員:10名

会場:4Fルーム1

参加費:無料(要事前申込)

 

「講演会&トークセッション」「ぎゅぎゅっと対話鑑賞@enoco」へのご参加はフォームからお申し込みください(申し込み開始日:2024年8月13日(火))
*フォームからの申し込みが難しい方は電話にて受付いたします。
電話:06-6441-8050

 


 

ライブ・ドローイング

出展作家によるドローイング・パフォーマンス。躍動感あふれる創作の現場をぜひご覧ください

 

出演:黒田勝利

日時:2024年9月22日(日)14:00〜15:30(予定)

会場:4F ルーム1

 

 

主な展示作品

穴瀬生司《あち》2016年 紙にペン

 

伊藤継郎《ギリシャの老人a》1967年 キャンバスに油彩

 

上前智祐《縫(赤)》1978年 布に糸

 

奥田善巳《作品 ’78-52》1978年 紙に水彩

 

黒田勝利《タイトル不詳》2008年 画用紙にカラーペン

 

田中二三子《線Ⅰ》1997年 キャンバスに和紙コラージュ

 

中根恭子《牛乳パック》2014年〜進行中 記録写真

 

平野喜靖《無題》2019年 紙にペン

 

前田泰宏《山陰海岸》2013年 キャンバスに水彩絵の具、ボンド

 

 

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