プロジェクト
安威川ダム周辺整備 H27

目的

大阪府では、淀川水系安威川の茨木市北部に治水ダムとして安威川ダムを建設予定です。ダムの周辺を整備するにあたり、基本方針に基づき多様なステークホルダーが集まるプラットフォームを構築し、それぞれの活動に関わる課題を抽出し、課題に対する解決策を検討すること、あるいは具体的な活動へと発展させながら、ダムのファンを増やすことを目的としています。そして、ダム周辺で多様な活動が繰り広げられ、「未来につなぐ美しい自然、創造と交流の湖畔の里」が創造されることを目指します。
※「安威川ダム周辺整備事業」については、本年よりenocoの自主事業として実施しています。

概要

平成27年度は、大阪府、茨木市に加えて大学や芸術系・教育系NPO、茨木市観光協会等の多様なメンバーが参画しているファンづくり会、一般のファンを対象としたワークショップ、安威川ダム周辺整備検討専門委員会、安威川ダムマスコットキャラクターワークショップの実施を重ね、ミニイベント(AIGAWA FES)を開催しました。 今後も以下の点をキーポイントし、展開することを検討することとしています。

・一般のファンを対象としたワークショップ
・ファンづくり会(本会、部会)
・周辺整備検討専門家委員会
・安威川フェスティバルの企画会議・実施
・マスコットキャラクターワークショップ

一般のファンを対象としたワークショップ

府民、特に安威川ダム周辺エリアに生活圏を持つ地域住民と安威川ダム周辺に生活圏を持たない一般府民による協働体制をワークショップの手法により構築し、安威川ダムとその周辺が継続性を持って利用されるための周辺整備のあり方や方向性を導き出しました。登録人数は69名。

[第1回] A.ダムを知ろう!やりたいことを考えよう!
安威川ダムの現地見学と、現地見学で得たことをテーマにしたテーブルワークを実施。参加者による現地見学によるダム周辺の魅力の把握及び、活用方法の抽出。

[第2回] B.みんなで新しい空間を想い描こう!
第1 回ワークショップで抽出された「魅力を活用してやってみたいこと」をベースに、実現できそうなソフトアイデアをブラッシュアップすることを目標に実施。ワールドカフェ形式により「活用」と「保全」の視点で意見を抽出。

[第3回] C.空間をイメージしよう!
周辺整備検討専門委員会より各エリアの特徴の説明を受け、参加者が把握したのち、テーブルワークで、提示された空間イメージに対しての良い点と改善すべき点の抽出。

[第4回] D.完成イメージを共有しよう!
第3回で抽出された空間イメージに対する改善点をもとに、周辺整備検討専門委員会が空間イメージを再度校正したものに対しての意見抽出を実施。参加者全員が複数のエリアに対して意見をできる運営を行う。

ファンづくり会(本会、部会)

昨年に引き続き、自立的活動の体制構築、日常活動のフェス化を目的として以下の内容についてファンづくり会を実施しました。

■“プロモーション部会”、“環境部会”、“アート・文化・教育部会”の3つの部会を設置し、日常活動の運営を通して継続的な運営の仕組みを検討
■地元の意見・提案を取り入れながら、“プロモーション部会”、“環境部会”、“アート・文化・教育部会”の各部会が中心となってフェスティバルのプログラムを企画・運営
■安威川ダム周辺の活用と保全に寄与する各分野の関係機関・団体等とのネットワークを構築し、継続的な担い手を拡充する。特にダムの活用と保全に対し、メリットを感じる企業や大学等の連携を模索

周辺整備検討専門家委員会

上位計画(安威川ダム周辺整備基本方針 H21年)の内容を踏襲しながら、委員会において各ゾーンの整備のあり方を精査検討しました。また、4回の委員会を通じて、周辺プランワークショップ(市民)、地元、ファンづくり会、行政から出された意見と専門委員の知見を統合整理し、各ゾーンの周辺整備の計画に対し、計画条件、整備条件、管理運営条件に関する課題を抽出しました。

[準備会1] 現地見学
・安威川ダムと今回整備を検討している周辺エリアの見学
・特に、ダムの現地状況を見学したことがない委員を中心に参加を促した

[準備会2] 情報の共有・空間イメージのブレーンストーミング
・周辺整備位置やゾーン、状況を共有した
・ゾーン毎の空間イメージのブレストワークを行った
・各委員には、次回までに各ゾーンの空間と活動に対するイメージ写真を提出してもらった

[第1回 安威川ダム周辺整備検討専門委員会] 専門家のアイデア結集
・各者が考えてきた各ゾーンの利活用アイデアと、一般のファンワークショップから出た意見を合わせ、メニューカードの内容をブレストした
・次回の一般のファンワークショップに向けてメニューカードを作成した

[第2回 安威川ダム周辺整備検討専門委員会] アイデアとイメージの統合
・一般のファンワークショップの意見と委員のアイデアやイメージを統合させ、各ゾーンの方向性を決めた
・次回の一般のファンワークショップ開催までに、各担当が図面やパースなどを制作した
・各ゾーンのコンセプトをまとめる

[第3回 安威川ダム周辺整備検討専門委員会] 安威川ダム周辺整備検討専門委員会まとめ(案)内容決定
・一般のファンワークショップの意見、意見に基づくパースイメージを共有した
・委員からの知見、アイデアを収集した
・各ゾーンの仕組みや体制について議論を行った
・これまでの意見を集約し、とりまとめ資料を作成した

安威川フェスティバル2015

安威川ダム周辺の「活用と保全」に向け、地元のニーズを抽出し、昨年度実施した「安威川フェスティバル2014」に引き続き、「安威川フェスティバル2015」を平成27年10月31日(土)に大門寺北側 高台ゾーンを会場にして開催した。
安威川フェスティバル2015は安威川ダムファンづくり会が運営の主体となり、「次世代へつなぐ 学びと出会いの場」をコンセプトに、安威川ダムおよび周辺について広く市民に知ってもらう、安威川ダム周辺の地域の方、下流の方に参加してもらい交流機会を増やす、来場者の方にダム周辺の資源を活用して楽しみながら学んでもらう、市民の方に安威川(ダム)周辺へ誇りと愛着を持ってもらう、安威川ダムのファンになってもらうということを目的とした。

[来場者数] 約1,300名
[プログラム参加団体数] 40団体


マスコットキャラクターワークショップ

マスコットキャラクターを安威川ダムおよび周辺地域の認知を高めるとともに、府民と協働によって育てるキャラクターとして展開していくとともに、様々な学びのツールとして活用することを目的として、各ワークショップを実践しました。
前年度のマスコットキャラクターの基本コンセプトを実践するために以下のような展開を行いました。

■広報連携として「安威川フェスティバル2015」においてマスコットキャラクターが主人公のワークショップを実施しました
■環境教育プログラムの一つとして、マスコットキャラクターが主人公の絵本づくりを行いました
■府内大学生の学びの場として活用しました
■地域の子どもたちが参加して絵本づくりに関わるとともに、自然環境や地域社会について学ぶ機会を提供しました

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